シリコンバレーのチームで経験したふりかえり - 共通点とギャップ
2022年9月よりアメリカに移住し、シリコンバレーで異文化体験をしながら働いています。
今のチームに入ってから2週間に1度行っているレトロスペクティブにおいて感じた過去の経験との差、そして文化が違っても共通していることに目を向けながら体験や学びをお話しします。
先にネタバレをすると、海外だからといってものすごく驚きのあるギャップはないと感じています。だからこそ得られる気付きに着目する予定です。
- ふりかえりに使っているツールおよび手法
- ふりかえりの流れ
- 共通点・ギャップとそこから得られた学び
Outline/Structure of the Talk
- 今使っているふりかえりツール「Parabol」とこれに至った敬意
- レトロスペクティブのイベントでどんなことをしているか(流れ・議論の内容など)
- 日本で働いていた時とのギャップ
- 知らなかったツールを使ってみて
- 言葉が違うことの影響
- ふりかえり自体への関心の差?
- 共通点
- ふりかえりで上がるトピックや場の雰囲気など
- アクションに結びつけようという取り組み
Learning Outcome
- 異なる特徴を持った組織ごとのふりかえりを比べてみることで、いつでも大事なことは何なのか考えるきっかけが得られる
- グローバルな組織で働きたい方はこのセッションを聞くといい意味でハードルが下がるかも?
Target Audience
いろいろな組織のふりかえり事例に興味のある方、海外の方と働いてみたい方
Links
2021年のふりかえりカンファレンスでも発表させていただきました。
- 資料:https://speakerdeck.com/ihcomega56/look-for-the-best-way-of-retrospectives-for-your-team
- 関連ブログ:https://ihcomega.hatenadiary.com/entry/2020/04/28/055258
schedule Submitted 7 months ago
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Tsutomu Yasui - ふりかえり変幻自在
60 Mins
Keynote
Beginner
ふりかえりカンファレンスの基調講演のお話をいただき、「テーマは味変」と聞いて、直ちにトリカラのことを考えました。鶏の唐揚げにレモンをしぼる、マヨネーズをつける、コショウ塩をつける、メープルシロップをかける…など、人によっていろんな好みがあります(メープルシロップ!?)。また唐揚げ自体も竜田揚げやザンギなどのバリエーションがありますし、さらに言えば鶏肉以外の素材だって唐揚げになります。唐揚げ変幻自在。
そんなふうにふりかえりも変幻自在になるような、ヒントをお話したいと思います。
- 大富豪のローカルルールをヒントにふりかえりのローカルルールを考える
- 味見とふりかえりのふりかえり
- ファンダンラーンの作り方
- 自分でふりかえりを作るときの考え方
- 目的ありき
- 理論を実装する
- 仮説検証型
当日はMiroでプレゼンしようと思っています。作り中のボードがこちらです https://miro.com/app/board/uXjVPhUk-Pk=/?share_link_id=998900228415
以下はあらすじ(ネタバレあり)です。というか現時点で考えている内容のすべてです。
あらすじ
ふりかえりを味変する、と言うと、ローカルルールという言葉が思い浮かびます。「これがうちのやりかたなんで」というやつですね。ハウスルールというとちょっとカッコイイかもしれません。
ローカルルールで有名なのが、トランプゲームの大富豪・大貧民です。Wikipediaには軽く100以上のローカルルールが載っています。Wikipediaでは、大富豪のローカルルールを以下のように分類しています。進め方ややり方、ルールの観点からの分類ですね。
- ゲームの進行方法に関するもの
- カードの交換に関するもの
- 革命
- カードの出し方に関するもの
- 特定のカードに効果を持たせるもの
- 縛り
これを材料にすると、ふりかえりのローカルルールにもいくつかの種類がありそうだな、と思えます。たとえばこうですかね。
- ふりかえりの進行方法に関するもの
- 意見やデータの交換に関するもの
- 革命
- 意見やデータの出し方に関するもの
- 特定の意見やデータに効果を持たせるもの
- 縛り
また、これは私の勝手な判断ですが、そうしたローカルルールを「狙う効果」で分類すると、こんなふうにも分けられそうです。
- 複雑化して考えることを増やす
- バランス調整して全員にチャンスを与える
- 先が読めないようにして緊張感を維持する
- インフレを起こしてみんなが盛り上がるようにする
こうして分類を眺めてみると、自分の所のふりかえりもこんなふうにちょっと変えてみたいなと思わないでしょうか? また、レモンがあるから唐揚げにちょっと絞ってみようかな、と思うように、味変のバリエーションがあるとそこから選んでやってみようかな、と思わないでしょうか。思わないかな、思わなかったらすみません。
でもせっかくなので、具体的な味変のアイデアもいくつか出してみましょう。
- 複雑化
- 言いたいことを付箋に書き、説明は別の人が付箋を見ながらする
- バランス調整して全員にチャンスを与える
- 発言の順序を決めて全員に回す
- 先が読めないようにして緊張感を維持する
- 発言の順序をランダムにする
- ふりかえりカタログなどで、ふりかえりの手法をその場で選ぶ
- インフレを起こしてみんなが盛り上がるようにする
- リアクションを大袈裟にする、5倍くらいにする
こういうのは、唐揚げを頼んだら謎の調味料がいろいろついてきたみたいなものなので、試すのも選ぶのも自分次第です。あまりにあやしげなら避けるでしょうし、わからないなら説明してもらうのもいいですね。気軽に試してもらいたいなあとは思いますが、それはみなさん次第です。
ただ大事なのは味見です! 味見とは味わうことではなく、評価です。これにするか、やめておくか。濃くするか、薄くするか。味を足すか、方向性を変えるか。味見はアクションを決めるために必要です。やってみたー、で終わらず、どうだった? 良かった? またやりたい? 合わなかった? どのへんが? ここ変えるのはどうだろう? 似たやつをやってみる? ぜんぜん違うのにする? そうした話、すなわちふりかえりのふりかえりをするわけですね。チーム全体で話すといいですが、ファシリテーターが個別に参加者と話す手もあります。
今回の講演のお話をいただいた理由のひとつが、ファンダンラーンを作ったうちの1人であるやっとむさんだからということでした。ある意味新種のふりかえりをでっち上げたらなんだかとても良いものになったというサクセスストーリーがあります。成り立ちはあちこちでいろんな人が話しているので、お聞きになった方も多いと思いますが、ざっとこんな流れです。
- Scrum Coaches Retreat in Okinawaでの出来事
- ワークショップ、というよりはグループで雑談しているところから、なにか作る流れになった
- スクラムに限らないが、初めてやる人が前向きになれるといいよねという方向性や目的が出た
- 楽しさだ!からFunが最初に決まり(たぶん)、LearnとDeliverというキーワード、それと前後してベン図の枠組みのアイデアも出た
- 寝坊してきた川口さんが「Deliver→Doneだ」と言って、原型が出来上がった
- その場でみんなで実際にやってみた
この流れはいろいろ面白かったなーと思っています。
- 自発的に、自然に話が始まった
- 目的が最初に決まった
- 自分たちでやってみた(ドッグフーディング)
- これいい!と思ってその場で記事を書いた
ふりかえりをまるごと新しく作るにせよ、ちょっとしたローカルルールを試してみるにせよ、こんな風に進められると、結果が成功にせよ失敗にせよ、充実感のある有意義な活動になる気がします。
- 枠組み自体はありきたりのものだった
というのもっひとつのポイントです。やったことを付箋に書く、それをルールに従って貼る、内容を共有するという枠組みはKPTをはじめたくさんのふりかえり手法でよく似ています。初めての人を前向きにしたいという目的と、楽しさを軸にするという味付けで生まれたのがファンダンラーンと言ってもいいと思います。その場にいたみんなの力で、それとも単に偶然で、たくさんの人たち、たくさんの場で活用されるものができました。その場にそのメンツが集まったのはほぼ偶然なので、偶然できたって言っていいんじゃないですかね。優れたものを作るのは難しそうに感じますけど、偶然できちゃうなら誰でもやってみるとよくないですかね?
さてこれでみんなふりかえりを作ったり味変をやってみたくなったところで、私がふりかえりをどんなふうに味変したり改造したりしてるか、紹介してみようと思います。特にすごかったりはしないと思いますが、ここは自分にないところだというのを見つけてもらえたら嬉しいです。
私はそもそも、わりとふりかえりをでっち上げています。その場で思いつくこともあれば、準備期間が数週間ある場合もあります。先日、新種の「ドラえもんふりかえり」というのを作りました。イメージとしては逆タイムカプセルです。ドラえもんがタイムマシンに乗って現れて、チームが作ったタイムカプセルを過去に届けてくれるというものです。これは、スクラムに初挑戦したチームが、無事リリースしたタイミングでやりました。
そのチームはかなり優秀で、リリースもできたしスクラムも上達してたんですが、話してるとどうも自覚がないというか「いえいえまだまだ…」みたいな感じでした。そこで、始めたばかりのときと現在のギャップを実感してほしいなと思い、このドラえもんふりかえりを考案しました。過去の自分たちに、どんな成果が出せるか、どんな苦労があるか、どんなふうに成長するかをメッセージとして書き送ってもらうという形式です。
このふりかえりは、目的ありきで作ったものになります。作りにいくつか工夫した点もあります。
- 着眼点を現在のポイントから、過去から現在への差分に切り替える(リフレーミング)
- 時間とともに何が起き、どう変化したかという物事の流れを、主観的に意識してもらう(ナラティブ)
- ちょっと面白くてちょっと現実から遊離した気分にする(タイムトラベル、タイムリープネタ)
また別のふりかえり手法として、全体性ふりかえりと呼んでいるものがあります。ふりかえりの冒頭に5分くらいでやる、舞台を整えるか、データ収集の一部になります。成果・プロセス・知識・目的・人の5つについて、現状を点数付けし、一番低いところ、足りていないところにフォーカスしてふりかえりをやるというアプローチです。まだあまり実践できていなくて、模索中です。
これは実は、あるロジックの実装を試みたものになります。全体性、ホールネスを強めるのはセンタリングプロセスであり、現状で一番弱いセンターを見つけてそれを補ったり強化したりすることを繰り返すという考え方がありますが、これをふりかえりを通じて実現したいという発想から作った手法です。考え方や出来映えについては、マサカリがたくさん飛んできそうな気がしています。それはさておき、なんらかの理論や方法論があり、それを自分で試してみる、実践してみるためのふりかえり手法を作るというのも、ひとつの味変、かなり頭でっかちな「私の計算ではこれがベスト!」的な味変になります。
もうひとつ、これは思いついただけで実際にはやっていない、ただのアイデアですが「絶対に意味のないことを考える」というふりかえりです。参加者がアイデアをたくさん出すものですが、「絶対に意味のないアイデア」を出さなくてはならない、ちょっとでも意味があったり役に立ったりしてはいけないというものです。
ふりかえりに慣れていないところでは、アイデアを出しても「意味がない」「以前にやった」「理解できない」などとどんどん却下されてしまう、自分たちでお互いに却下してしまうという状況があります。こうなってしまうのは、もしかして「アイデアのあらさがし」スキルが高すぎ、同時に「役に立つ点を軽視しがち」なのではないかという仮説を立て、それを検証できるような構成を考えたものです。意味のないアイデアに対する反論は「役に立ってしまう」という意見です。あらさがしが上手なら、きっといろいろな「こんな役に立ってしまう」という意見が出るだろうし、しばらく続けていれば「役に立つ」観点がたくさん得られるのではないでしょうか。それが状況を変えるきっかけになるかもしれない。そんな、仮説検証型のふりかえりというのもいいと思います。
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Ikuo Odanaka - こうしてふりかえりは終わってしまった〜ふりかえりが停滞するメカニズムと息を吹き返すためのいくつかの方法〜
45 Mins
Talk
Advanced
ある日のふりかえりでの一幕。
ーー今日は、あまりふりかえりで話が盛り上がりませんでしたね。
ーー最近はアクションもあまりでてこないし。
ーーもしかしたら、今の私達にはふりかえりは必要ないのかもしれませんね。
ーーですね!チームが成長した、ってことで!
ーーじゃあ、次回からふりかえりは月一回にしましょう。
このように、ふりかえりの効果が出ない→タイパが悪いから開催頻度を下げよう、というような状況と出くわしたことはないでしょうか。
この状況に陥ってしまうと、ふりかえりは停滞し、やがてふりかえりを止めるという意思決定につながっていきます。なぜなら、期間の長いふりかえりは短いふりかえりよりも難易度が高いからです。短いふりかえりがうまくいかなくなっているにもかかわらず「タイパが悪いから」と高難易度の長期間ふりかえりに切り替えてしまうことで「ふりかえりがうまくいかない」スパイラルに陥るのです。
このセッションでは、そうなってしまうメカニズム、そしてそこから脱却するための方法について解説していきます。
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Ken Takayanagi - ふりかえりは関係性の再構築から始める 〜 話し合える関係性を作る方法 〜
20 Mins
Talk
Intermediate
ふりかえりの場はメンバーの発言、考えの表明で成り立っています。心理的安全性と一言で言ってしまえば簡単ですが、ふりかえりを行う目の前のチームをどうやって話し合える、意見の言い合える状態にすればいいのでしょう?
プロジェクトの中でのふりかえりで意識しなければならないポイントは、チームは今まで続いてきた関係性の中で行われて、その後も関係性が続いていくので、関係性は大切です。チームになる以前から企業の中でのつながりがあったり、最近入社したばかりで、そもそもの関係性もなかったり、AさんはBさんだけだと言いたいことを言えるが、Cさんも一緒だと言えなくなるなど、状況は複雑です。
その関係性を、ふりかえりの場においては「仲良く話し合ってください」というのはなかなか難しいところがありますよね。そこで、話し合える状態とは何かを考え、自分たちの今のチームメンバーの関係性においては、どのような場の設定が良いか?どのような期待を伝えると良いか?どの順番で話を引き出し、誰に話を繋げるのか?を意識して場づくりをすると、少しやりやすくなったりします。
みなさんも少し関係性を意識したふりかえりの場づくりをしてみませんか?
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keiichiro kawano - 塩をひとふり、素材の味を引き出す、ふりかえりランゲージ
20 Mins
Talk
Intermediate
僕はふりかえりカンファレンス2021で『いつものふりかえりに「気になること」を追加する』、2022では『プラスデルタを拡大解釈する』という味変をご紹介してきました。いろいろ味変を試してきた結果、今はシンプルに塩(言葉)の魅力に辿り着きました。
塩って不思議ですよね。ひとふりするだけで素材の味を引き出すことができるんです。そんな塩のように一つの言葉をかけることでそのふりかえりをより良いものにできたら素敵じゃないですか?スクラムフェス札幌2022で『SCRUM MASTER'S LANGUAGE 言葉遣いこそ最強の武器』というお話をさせていただきましたが、今回はその中でも触れたふりかえりでの言葉遣いについてお話させていただきます。
食卓に置いてある塩のように、ふりかえりの脇にこの言葉たちを置いといて、ちょっと困ったときやもっと盛り上げたいときにささっとひとふりしてみてはいかがでしょうか?
ちなみに、スクフェス札幌での登壇の後、スライドを公開するとはてなブックマークに取り上げられ若干炎上してしまいました。「前提がうまく伝えられていなかった」というフィードバックとして受け取り、今回『場を和ませる言葉』を追加しています。
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aki matsuno / 98lerr / piro takahara - 古いから新しい! Project Retrospectives のふりかえり〜1年弱翻訳を続けて得た学び〜
aki matsunoエンジニア/コンサルタントデロイトトーマツコンサルティング 合同会社98lerrpiro takaharaSM・Agile推進スタンバイschedule 7 months ago
45 Mins
Talk
Intermediate
わたしたちは、昨年の5月からProject Retrospectivesの翻訳を有志で進めてきました。
翻訳を進める中で、本からはもちろんのこと、それ以上に翻訳作業の後に行うふりかえりで出てくる話から多くの学びがありました。
本セッションでは、翻訳作業後のふりかえりで出てきた話をみなさんにシェアすることで、セッションを聞いてくださったみなさんが日々のふりかえりをこれまでとは違った観点で行えるようになることを目指します。具体的な内容は、以下のOutline/Structureをご覧ください
- Project Retrospectivesの簡単な紹介
- 共感したふりかえりのやり方
- 本の内容: 予定を変更してワイナリーへ
- ふりかえり:スタバでふりかえりを実施した結果、本音をがんがん言いあえた
- ふりかえり:合宿をしてふりかえりを実施した話
- ふりかえり:仕事を切り上げて飲み会でふりかえった方が反省会にならずに学びを得ようという気持ちになった
- 本の内容: Artifact Contest
- ふりかえり: チームのふりかえりでトークンが誕生して共通言語が生まれた
- 本の内容: マネージャーなしレトロスペクティブ演習
- ふりかえり: 内部向けのレトロとお客さま用レトロを別で考えるようにしている
- 本の内容: 予定を変更してワイナリーへ
- 翻訳のふりかえりの中で出てきた気づき
- ふりかえりの固定化
- スクラムをやっていると中長期のふりかえりが抜けてしまう
- アート・オブ・アジャイル・デベロップメントの読書会で海外のディスカッションを見た時に、日本で悩んでいることと同じことに悩んでいた話
- 多く意見を出そう、Next Actionを出そう、ふりかえり手法を定期的に変えよう...は危険信号?
- ふりかえりの固定化は悪いのか?
- 固定化を意図的にしているか?
- ふりかえりの固定化
- 明日からのふりかえりに活かすために
- ふりかえりの味変
- Project Retrospectivesを活用したふりかえりの一例の提案
- 8つの型を活用したmini DPA
- 制御できる変数の特定
- ふりかえり
- ふりかえりのふりかえり
- 再現性の生産
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Mizuki Kusakabe - インフラ構築をふりかえりでカイゼンする! - お互い何してるかわからないチームから、モブ・ネットワーク機器コンフィグ作成をやるチームへ -
20 Mins
Case Study
Beginner
ネットワーク関連の検証を気軽に行えるように、社員がだれでも使える物理実験環境(ラボ)を構築しています。
機器選定をして、稟議を通して、ネットワーク設計をして、データセンターにラックを借りて、ラッキングして、設定して、という一連の流れを、これらの経験が少ないメンバーが、メイン担当業務と別で行うサブプロジェクトとして、遂行しています。
サブプロジェクトであるため、メンバーが会話するのは週に1回、定例会の1時間のみです。タスクの進行状況の報告、調査中の事項の相談、ネクストアクションの確認でせいいっぱいで、ふりかえりの時間はありません。
8か月間かけて準備した後の初回の構築作業で目的を達成できず、そこで初めてこのチームでふりかえりをしました。
ふりかえり後、チームとしてようやく会話が増え、相談し合いながら進んでいけている実感が生まれてきているところです。チームはふりかえりの効果を実感し、週に1時間の貴重な定例会のなかに10分ふりかえりの時間をとる提案もすんなり受け入れられました。
ここからカンファレンス当日までにどのような変化が生じるのか、ラボは社員に使ってもらえる状態に持っていけるのか。カンファレンスまでの変化と成果も含めてお話しします。
※ 「ソフトウェア開発以外の仕事にふりかえりを持ち込む」という意味で、「味変」カテゴリを選択しています。
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amix edcolor / Rinka Kyuma - HYOW/JYOWにしてみたYOW!〜YOWに背景(Haikei)や状態(Joutai)を足してみた〜
amix edcolorEngineerRelic Inc.Rinka KyumaStudentChiba Institute of Technologyschedule 7 months ago
5 Mins
Lightning Talk
Intermediate
HYOW/JYOWの表情を見てみYOW!
※表情とは、YOWをカスタマイズしたHYOW/JYOWをやってみたことで、おきたことと、わかったことです。
HYOW/JYOWは、特に3ヶ月程度前のことをYOWでふりかえる時に、ふりかえりやすくなる味変です。
このセッションでは、YOWをカスタマイズしたHYOWあるいはJYOWについてお話しします。YOWでは、やったこと・おきたこと・わかったことを扱いますが、やる前の状態や背景は組み込まれていません。時系列でのやる前を扱うことで、ふりかえりたい "何か" について記憶を呼び起こせます。
YOWをやっていて「これってどんな状況で起きたんだっけ?」を考えた時にやった "何か" をやるまえの状態(Joutai)や背景(Haikei)を明示的に用意した時、何が起きて、何がわかったのかをお話しします。
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piyonakajima (Nakajima Tomohiro) - 「ふりかえりアレルギー」だった私がFun Done Learnをここまで好きになった理由
piyonakajima (Nakajima Tomohiro)Software Engineer / Product Owner / Retrospective MusicianKDDIアジャイル開発センターschedule 8 months ago
20 Mins
Talk
Beginner
これまで私は、Scrum Fest Sapporo 2022にて「Fun Done Learnのうた」を発表し、RSGT2023にて音源を公開してきました。教育番組をイメージしたこの楽曲は、ありがたいことに「中毒性がある」「耳から離れない」といった声を多数頂きました。
一方業務では、顧客との共創ビジネスの立ち上げを行っています。スクラムやアジャイルに縁があまりなかった顧客と円滑にふりかえりをするために、Fun Done Learnが楽しくできるふりかえり専用のプロダクトを作り2年以上ほぼ毎日Fun Done Learnを行っています。
それくらいFun Done Learnが好きな私ですが、実はかつてふりかえりに対して大きなアレルギー反応を抱えていました。
この「ふりかえりアレルギー」を持っていた私が、Fun Done Learnに出会い2年間で私の心境がどのように変化したか?顧客をFun Done Learnにどのように巻き込んでいるか?を説明します。このセッションを聞くと、Fun Done Learnの良さはもちろんのこと、一歩前に進むきっかけがわかるかもしれません。
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Masaru Furuya - DevOpsに投資するリソースの無いスタートアップがふりかえりを改革して自己組織化されたチームへ近づいている話
20 Mins
Case Study
Beginner
DevOpsの計測基盤・プロセスを整えるような人材・時間のないスタートアップがその現実を受け入れながら、ふりかえりを通してお互いの関係の質を高め、徐々にプロセス改善に乗り出し、計測&改善のサイクルを回し始めるまでに成長した話をします。
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Akihisa Furuhashi / izumi ito / Jumpei Ito / Rei xxx - 実録!ふりかえりを400日間続けると人はどう変わるのか?ふりかえりをふりかえり!
Akihisa FuruhashiSoftware Enginnerizumi itoscrum masterCreationline / Agile SapporoJumpei ItoQA ManagerWingArc1st Inc.Rei xxxSystem Engineer & Impro enjoyerxxxschedule 8 months ago
20 Mins
Talk
Beginner
前回、実録!ふりかえりを60日間続けると人はどう変わるのか?ふりかえりをふりかえり!をやった4人のエンジニアがセッションで「これなら来年まで出来るよねー」って言った後の記録です。
前回はたったの60日だけでした。今回は400日以上続けてみた記録をふりかえります。
1年間続けると色々な学びがありました。60日間ではわからなかった学び、工夫、苦労したこと、ふりかえり続けて変わったことなど、1年間やってわかったこと、気づきを一緒にふりかえってみませんか?
これを書いているときがちょうど365日、つまり始めてから1年がたちました。ふりかえりカンファレンスの時には400日を超えると思います。絶賛ふりかえり記録更新中!
セッションではこんなことをふりかえります
- 前に決めたルールで変えたことは?
- 続けるのが難しかったルールは?
- それをどう工夫したの?
- 新しいルールはどうやったの?
- 400日続けてどうだった?
- 続けるための工夫は?
- どんなときに続けるのが難しかったの?
- 出来なかった日はどんな日?
- 400日続けることで得られたことは?
いろんな会社の人が集まってわいわいやった結果をわいわいふりかえります。
どうぞお楽しみに
ちなみに前回のルールはこんな感じ
ふりかえりのやり方はこんな感じ
- 何をふりかえるか?
- おのおのがその日のふりかえる
- ふりかえりたいことは各個人で決める
- 60日間のログ(記録)を取って変化を楽しむ
- ふりかえりの手法は?
- 手法はみんな共通
- 毎日変える
- ふりかえりカタログを参考に
- 前の日に決める
- みんなが集まらなかったとき 左の図の番号とN日目と合わせる 2/1が1日目
- やり方はやりながら変えていく
- 前に決めたルールで変えたことは?
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Daisuke Kasuya - 好きな歌を手がかりに新しいふりかえりをつくろう! - GetWildの場合
5 Mins
Lightning Talk
Beginner
世の中には多くのふりかえり手法があります。
ふりかえりカタログ などを参考にどの手法を選ぶかを考えるのも良いですが、たまには自分で考えたふりかえりを試してみませんか?
書籍『アジャイルレトロスペクティブ』によるとふりかえりは次の5つのフェーズで構成される、とあります。- 導入
- 情報収集
- アイデア出し
- 次のチャレンジの決定
- 終了
この枠組にあてはめることさえできれば、ふりかえりの手法はどのようなものであっても成立するはずです。
そこで、このセッションでは、「Get Wild」という楽曲を参考に、自分が好きな歌の歌詞を引用することで新しいふりかえり手法を発明する、ということをしてみたいと思います。
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Masaru AMANO - 「ふりかえり」は、Retrospectiveか、Reflectionか
5 Mins
Lightning Talk
Intermediate
「ふりかえり」って言葉、皆さんどんな意味で使っていますか?
ふりかえりに相当する英単語の「Reflection」「Retrospective」から、「ふりかえり」について再考してみませんか。
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Takao Utsumi - チームの状態を「即興性」の視点からふりかえってみよう~素早く学習できるチームになるために~
45 Mins
Talk
Intermediate
このセッションは、チームの状態を「即興性」の視点でふりかえる枠組みを紹介するものです。また、チームの状態別に即興性を高めるヒントもお伝えします。即興性が高まると、チームは素早く学習することができます。
- チームの状態(Being)をふりかえる新たな視点がほしい
- 素早く学習できるチームづくりのヒントがほしい
- 心理的安全性についての理解を深めたい
といった方におすすめです。
あらためましてこんにちは、インプロバイザーの内海です。インプロヴィゼーション(即興)の専門家として、人やチームの即興性を引き出す仕事をしています。アジャイルコミュニティとの縁もあり、昨年はRSGTやふりかえりカンファレンスにも登壇させて頂きました。
RSGT 2022『インプロヴィゼーション ふりかえりの新世界』
https://speakerdeck.com/callas1900/inpurovuizesiyon-hurikaerifalsexin-shi-jie-rsgt2022-verふりかえりカンファレンス 2022『THE MAKING of インプロふりかえり』
https://speakerdeck.com/callas1900/the-making-of-inpurohurikaeriそしてアジャイルコミュニティの方と関わる中で感じたのは、「インプロの理論」や「ファシリテーターの視点」に興味のある方が多いということでした。
そこで今回のセッションでは、インプロの理論やファシリテーターの視点をみなさんにお伝えします。(逆にインプロゲームの紹介は今回は行いません。)
具体的には、インプロバイザーがチームをどのように見ているかを、即興性の3要素からお伝えします。また、その3要素のバランスから見える、チームの8類型を紹介します。これにより、チームの状態がふりかえりやすくなるはずです。
さらに、チームの状態別に、即興性を高める方法もインプロの手法からお伝えします。即興性が高まると、チームは素早く学習することができます。そんなチームづくりのヒントになれば幸いです。
即興性を高めることは心理的安全性を高めることでもあります。心理的安全性研究の第一人者であるエイミー・エドモンドソン氏は、即興性と心理的安全性の関係について次のように述べています。
それはいわゆる鶏と卵です。心理的安全性を高めて即興性を高めるのか、それとも即興性を高めて心理的安全性を高めるのか。答えはどちらもイエスだと思います。どこから始めるかは問題ではありません。
https://youtu.be/GSq5_mZprjg?t=990具体的には、即興性の視点から捉えることで、「ぬるま湯チーム」と「本当に心理的安全性の高いチーム」の違いも分かりやすくなります。心理的安全性についての理解を深めたい方にもおすすめです。
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Special Thanks: このプロポーザルはRyoさんからのフィードバックのおかげで改善できました。
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Takamasa Asai - KPT-TOD(KPTを味変してみた)
5 Mins
Lightning Talk
Beginner
みなさんふりかえり楽しんでいますか?
私がふりかえりと出会ったのは5年前Scrum開発の現場にブリッジエンジニアとして入った時です。海外開発拠点で外国人のエンジニアと日本の開発チームが一緒になって協業するのは、簡単なことではありませんでした。
しかし、ふりかえりを繰り返すうちに改善のサイクルを回してチームがより効率的に、安定した機能開発ができるようになる体験をしてから私はふりかえりが大好きになっていきました。
今回は様々なふりかえりの手法がある中で自分たちがKPTを味変していってたどり着いた「KPT-TOD」をご紹介します。
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Akito Tsukahara - プロダクトチームから他部署に伝播するふりかえり文化
5 Mins
Lightning Talk
Beginner
自分たちが慣れ親しんだ「ふりかえり」を他部署に広める時、広めた後はどのように運用されていくのか、興味はありませんか?このトークでは実際に社内で起きた出来事を元に他部署への「ふりかえり」の広がりと、現状についてお伝えします。
概要
・どうしてふりかえりを導入したかったのか?
・他部署にふりかえりをレクチャー
・ふりかえり導入でチームはどのような変化があったのか
・まとめ -
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Ryo Tanaka - ポジティブとネガティブを両立させる ふりかえりのファシリテーション - Deep Democracy Retrospective -
45 Mins
Talk
Advanced
よくあるふりかえりの初期パターンとして反省会モードがありますね。全体的にネガティブなやつ。
次に陥るパターンとして成功劇場(Success Theater)もありますよね。何が何でもポジティブにしていくってやつですね。ポジティブな話題が続いている中にポンと出てくるネガティブな話題は、ファシリテーターにも驚きがあります。
それは参加者も同じで、気をつけないと場に冗談の類として吸収されて消えてしまいます。
同時にネガティブな場でのポジティブさは同じく冗談の類として処理されてしまうかもしれません。これらはファシリテーターがなんとかしていくチャレンジですし、なんとかできるチャレンジです。
どうファシリテーションすればいいのか、Howの領域まで踏み込んで話ができればいいなと思っています。
そして、チームがふりかえりの中でポジティブさと建設的なネガティブさを両立して持ち続ける時、
ファシリテーターもびっくりするような大きな躍動が生まれます。 -
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African Gray - 誰もが大嫌いな「振り返りと名付けられたアウトプットのない儀式」をhackした
20 Mins
Case Study
Beginner
※所属組織を特定できないようにするため匿名で失礼いたします。
RSGT2023のOSTで私は衝撃を受けました。
なんと、あの有名な黄色い森さんですら「大嫌いでした」と仰る儀式が、未だに日本国内の一部で開催されているそうです。
よりにもよって「振り返り」の名を冠した、結論が出る訳でも、次のアクションに繋がる訳でも、現存するチームの関係性を向上する訳でもない、あの儀式です。十数年前、初めて儀式に参加した私は衝撃を受け、「なんぞこれ!」と先輩や上司に噛みついた記憶が蘇ります。
まわりは「ルールだから」と暖簾に腕押し、糠に釘。
納得できなかった私は、ルールの範囲内で、自分の力の及ぶ範囲内で、儀式からの脱却を図りました。「我らは『ふりかえり』たいんだ!邪魔をするな!」
すると、あら不思議。秘密結社の仲間じゃないと思われたのか、儀式に呼ばれることもなくなったのです。儀式から逃れたのは私のチームだけです。組織としては何も変わっていません。むしろ、さらに「儀式らしさ」を増した儀式が行われていると噂で聞きます。
それでも私は「No儀式、Yesふりかえり」を貫けています。そう、儀式をやめたって何の問題もないのです。
小さくとも実例として存在し続けることで、小さな波紋を起こせていれば良いなと思います。そして、愚痴を言う同僚に自分の経験を伝えています。
「You、やめちまえよ儀式なんて」
私の経験を皆様にお裾分けすることで、つらい儀式から逃れるきっかけになれば、幸いです。 -
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Shirayanagi Ryuji - TRPGからふりかえりを学ぶ~アジャイル以外のふりかえり文化~
45 Mins
Talk
Beginner
ふりかえりカンファレンスに参加する多くの方が、アジャイル開発の文脈の中での「ふりかえり」を期待している、というイメージを私は持っています。
しかし、「ふりかえり」はアジャイル開発だけのものでしょうか?
いいえ。世の中にはたくさんの「ふりかえり」があります。
今回のテーマは「味変」だからこそ、アジャイル開発以外の「ふりかえり文化」に注目してみませんか?
世界で親しまれるボードゲームの1ジャンルである「TRPG」。
日本では、独自の「ふりかえり」の文化が定着しています。
「TRPG」は、どの様にふりかえりの文化を発達させ、定着させていったのでしょうか。
本セッションは、白栁が「ふりかえり」を強く意識始めた原体験といえる物語でもあります。 -
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Tomoki Sawada - 成果と成長を両立させるならば、必ず「振り返り」から設計しよう
20 Mins
Talk
Intermediate
メンター・マネージャーをしているみなさんに質問です。
- 「成長に大事なのは機会だ。裁量権だ」とメンバーに任せた結果、潰してしまったことはありませんか?
- 「よし、これで完璧だ!」と作ったレクチャーが、全然刺さらず、愚痴だらけになったことはありませんか?
現代のマネジメントは難度が上がっています。
- 育成ステップどころか業務も固まっていない中で、
- 潰れないようなペース配分、チャレンジレベルのタスクを切り出して、
- 本人に主体性を発揮してもらいながら、
- しっかり成果を出してもらう。
難易度に対して、その方法論はあまり語られてないように思います。
本セッションでは「成果とメンバーの成長を両方狙うならば、必ず振り返りから設計すべき」というお話をさせてください。
レクチャーでもOJTでもありません。まずは振り返りです。
ティール組織にて、新卒中心にチーム立ち上げを繰り返す中で見えてきた「育成の鉄則」を20分に凝縮してお伝えします。 -
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Yusuke Kojima - 皆が主体的に発言するマンネリ化しない振り返り+新しいチャレンジを続ける施策
45 Mins
Talk
Beginner
チームの振り返りにて、経験の多いメンバーが多く発言し、若いメンバーがあまり発言しないという事はないでしょうか?
過去の私のチームはそうでした。それを改善し、全員が発言しまくる振り返りができるようになっても、だんだん振り返りがマンネリ化してしまう事はないでしょうか?
また、チームに問題がなく順調すぎて、振り返りで挙がる改善アクションが些細なものになってしまう事はないでしょうか?本発表は、その状態から脱却し、皆が主体的に発言するマンネリ化しない振り返りを実施し、新しいチャレンジをたくさんするようになったプラクティスを紹介します。以下、その一部抜粋です。
- 主体的な行動で成果が出ると嬉しいという成功体験を繰り返す
- 全員に順番にファシリテーターを任せる
- ファシリテーターが振り返りのやり方を自由に決める
- (ステップを踏んだ上で)全員に順番にチームリーダーを任せる
- 各自がオリジナルの振り返り手法を考えて実施
- 新しい技術・ツール・プラクティスを積極的に施行する風土を作る
- 振り返りと別の時間に提案タイムを実施
その他、ネガティブな意見が出過ぎる時に効果的な施策などの小ネタも含めて、明日から実践できるレベルで具体的なプラクティスのやり方をたくさん紹介しますので、チームの改善に何か1つでも参考にしてもらえれば幸いです。