機械学習をScrumで組織的に学習する
機械学習は、現在のITにおいて欠かせなくなりつつあるテーマの一つです。しかしながら、受託ソフトウェア会社は、顧客から求められない限り、投資のためのリソースが割き難いという現状があります。このような状況を打破すべく、2020年8月より、部門横断での技術獲得活動(所属部門を離れ、獲得したい技術を活用したプロダクトを作ることで学ぶ)を始めました。実際にモノづくりをしながら学んだメンバーが、近い将来、各部門で新しい価値を生み出してくれることを願って。
未知の分野の探索は、アジャイル・Scrumの得意分野です。私たちはこの命題を信じて、一貫してアジャイルな活動を継続しています。さらに、年度をまたぎメンバーを入れ替えていく状況においては、組織的な知識の獲得・移転・拡大も大きなテーマとなりますが、その実現に向けては、野中先生のSECIモデルを大いに参考にしています。
2021年10月より、2年目の活動が始まります。RSGT2022が開催されるころには、2年目の活動にも成果が見え始めるころでしょう。それも前提におきつつ、「機械学習とアジャイルの相性」「事業化を目的としないモノづくり活動におけるビジョン形成」「誰もわかってない分野での学習方法」「多様な価値観を持つ幅広い世代のメンバーでの合意形成」「学習成果の移転」などのトピックについて、1年半の活動で得られた知見をベースにお話できればと思います。
Outline/Structure of the Talk
- 発端 ~ なぜやっているのか?
- 技術を先取りしつつ実際に作って学ぶ ~ DevelopersIO CAFE にあこがれて
- 「〇〇の永和さん」と呼ばれたい
- 全社&複数年で取り組む意義
- Scrum を使う必要性
- チームで価値を出すために
- 役割を明確化できるメリットを活かす
- 機械学習プロジェクトとScrum/アジャイルの相性
- 「際限なき改善」誘惑への歯止めとしてのScrum
- 「ふつうに探索型の仕事」をしてもらうためのScrum
- アジャイルなチームビルディングを応用する
- なぜ今更、非接触型体温計を作るのか ~ 成長と組織学習に価値に置くプロダクトオーナーのバックログとは
- 組織に知識を広げていくために
- 来年のメンバーのために何ができるか ~ SECIモデル、特に形式知化への強い意識
- メンバーそれぞれの目標を重視する
- メンバーそれぞれの場所での活躍を喜ぶ
- 個人と組織の方向性を合わせるための術
- ワークショップで方向性を固める
- 多様性を尊重したチーム運営
- トップや組織の想いを実効力のある力に変える
- モチベーションと成長の強い関係 ~ 放課後データ分析コンペへのチャレンジ
Learning Outcome
- プロダクト開発を目的としないチームでのScrumの効果
- 機械学習のようなマスターするのが難しいテーマの学習の進め方
- 多様な価値観を持つメンバーでのチーム運営の進め方
- 部署をまたがった技術移転の進め方
Target Audience
組織的な学習をアジャイルに実現したいエンジニア/マネージャ
Prerequisites for Attendees
特にありません(機械学習の知識は不要)
Links
機械学習について実践的に学ぶために、このようなプロダクトをいくつか開発しました(ご参考まで)。
- 非接触型体温計(社内告知を目的とした動画) https://www.youtube.com/watch?v=DW8tgNumrCQ
schedule Submitted 1 year ago
People who liked this proposal, also liked:
-
keyboard_arrow_down
Tsuyoshi Ushio - アメリカの超巨大クラウドの中の人に転生したガチ三流プログラマが米国システム開発の現実をリークする話
90 Mins
Keynote
Beginner
世の中、さまざまな陰謀論やフェイクニュースが世間をにぎわしています。Scrum をはじめとしたソフトウェア開発の考え方、世界的に有名なサービスやツールの多くはアメリカから排出されています。ですので、「ソフトウェアの先端の国はアメリカである。」というイメージを持たれている方も多いかもしれません。
… で、本当のところはどうなのよ?
そこで、元アジャイルコーチの私が自ら、ガチ三流プログラマとして米国に移住して米国の超巨大クラウドのサーバーレスプラットフォームの中の人になってみましたので、アメリカのシステム開発の本当のところを、皆様から多くいただく質問に答える形でシェアしてきたいと思います。
秘密さえ知れば、恐れるに足らず!日本を最高にソフトウェアに強い国にするための一歩を一緒に踏み出してみませんか?
こんな質問に答えてほしい!というリクエストがある方は twitter @sandayuu までお知らせください。 -
keyboard_arrow_down
Ryo Tanaka / Takao Utsumi - インプロヴィゼーション:ふりかえりの新世界
Ryo TanakaAgile Coach / ORSCC / Software Engineer株式会社 yamanecoTakao UtsumiImproviserIMPRO ACADEMYschedule 1 year ago
45 Mins
Talk
Advanced
※ インプロヴィゼーション(improvisation) = インプロ、または即興演劇
私はアジャイルコーチとして数々の現場・チームを見ていく中で、ふりかえりに対してマンネリ感を覚えるようになりました。
スクラムにおけるレトロスペクティブをはじめ、ふりかえりの時間は確保されるようになってきたと感じる一方、多くのふりかえりでは次に向けたアクションアイテムが近視眼的なものになり、長期的な行動変容を中々起こすことができていないように感じました。
そんな時、インプロに出会い、インプロバイザーの方々と話をする機会が訪れました。そして、インプロがもたらす、行動変容に対する強力な刺激・数々のプラクティスが生み出す高い熱量に触れ、大きな驚きと感動を覚えました。
そして、インプロの実践やアジャイルのコラボレーションを重ねていく中で、これまで感じていた頭打ち感を振り払うようなふりかえりが生まれていきました。一方、インプロを実践するインプロバイザーも、アジャイルやシステム・シンキングの考え方に感動を覚えていました。インプロにおけるふりかえりにアジャイルやシステム・シンキングの考え方を取り入れ、インプロにも変化が生まれていきました。
本セッションでは、アジャイルとインプロのコラボレーションの様子を実際に見ていただき、コラボレーションの結果生まれた誰もが予想したことのないようなふりかえりの話を紹介したいと思います。
インプロバイザー:内海隆雄より
「計画に従うことよりも変化への対応を」――アジャイルの考え方に出会って僕が思ったのは「これはインプロのことか!」でした。インプロは即興を意味するImprovisationの略です。そしてImprovisationの語源はIm(しない)+pro(前もって)+visation(見ること)すなわち「前もって見ることをしない」ことを意味します。
先の分からない世界でいかに振る舞うかについて、インプロは愉快に教えてくれます。このセッションではその一端と、アジャイルやシステム・シンキングとの出会いによる変化についてもお話できればと思います。
----
このプロポーザルは aki.m さん協力のもと作成されました。ありがとう!
-
keyboard_arrow_down
C.J. Hostetter - どうしてアジャイル会社でデザイン部が重要なのか?
20 Mins
Talk
Intermediate
「アジャイルとデザインは絶対にうまくいかない。」アジャイルに関するなスタートアップに入社する前、私はこう考えていました。それまでのエージェンシーやプロダクトデザインの経験とは全く異なるものだったからです。
yamanecoで働いた3年間で、革新的なアイデアを実現するためには、デザインにとってアジャイルの助けは必要だと学びました。アジャイルもまた、ビジネス上の必要性に留まらず、ユーザーのニーズに合った製品を作るためにデザインの助けがいることを学びました。私の成功、失敗、そして学びを皆さんと共有したいと思います。
“Agile and design will never get along.” This is what I thought before I joined an agile startup, completely outside of my previous agency and product design experience. In the three years working at yamaneco, I have learned that design needs help from agile to make innovative ideas real and agile needs help from design to make products that fit a user need, not only a business want. Let me share my successes, failures and learnings with you.
-
keyboard_arrow_down
Yoh Nakamura - 「いい感じのチーム」になるためにやること
45 Mins
Talk
Intermediate
成長しているプロダクトには"いい感じ"のチームが関わっていることが多くあります
"いい感じ"のチームとなっていくには、それなりの時間が必要であり、その時間の中でどのようなマインドセットでどのような活動をしていくかによってその行く末は変わってきます
もちろんチームの行く末によってプロダクトの成長にも影響が出てくることもあります2020年版のScrumGuideでは、スクラムチームの説明として以下のように記述があります
スクラムチームは、ステークホルダーとのコラボレーション、検証、保守、運用、実験、研究 開発など、プロダクトに関して必要となり得るすべての活動に責任を持つ。スクラムチームは、 自分たちで作業を管理できるように組織によって構成され、その権限が与えられている。持続 可能なペースでスプリントの作業を行うことにより、スクラムチームの集中と一貫性が向上す る。
では、"いい感じ"のチームになるにはどのような活動を行い、どのような関心を持てばいいのでしょうか?
このセッションでは、「 "いい感じのチーム"に近づくヒント」を中心にチーム活動に関するいろいろなトピックについて、元ギルドワークスのアジャイルコーチとして70チーム以上を支援してきた自分なりの経験や考えをお話できればと思います
-
keyboard_arrow_down
Tomoharu Nagasawa - プロダクトゴールとは?あるいはプロダクトのゴールを設定するには何が必要か?
20 Mins
Talk
Beginner
『スクラムガイド』2020年11月版より登場した「プロダクトゴール」。ガイドによれば、以下のように説明されています。
プロダクトゴールは、プロダクトの将来の状態を表している。それがスクラムチームの計画のターゲットとなる。(中略)プロダクトは、明確な境界、既知のステークホルダー、明確に定義されたユーザーや顧客を持っている。(後略)
ここでだけみても非常に重要なゴールであることがわかります。しかしながら、自分たちのプロダクトにとってのゴールを具体的に設定するには、考慮すべきパラメータが多いのではないかという印象をどうしても受けてしまいます。それでいてあらかじめ決められた目標や予算、期日にロックオンされ、有名無実なプロダクトゴールにならざるをえなく、建設的なプロダクトゴールを諦めてしまっていないでしょうか。はたまた硬直化したプロダクトゴールは経験主義と矛盾した概念や結果につながりかねず、従来思考の経営者やマネジメントへの誤解の元にもなるという議論も積み重ねてきました。
このセッションでは、「プロダクトゴール」を解説しつつ、できるだけ具体的で成果につながるプロダクトゴールを設定するために、アジャイルコーチが支援先でも共に取り組んでいる「エビデンスベースドマネジメント」を用いたプロダクトゴールの設定と達成(あるいは放棄)についての考察を共有します。
エビデンスベースドマネジメント(EBM)とは
EBMは、組織が不確実な条件のもとで顧客の成果や、組織の能力、ビジネスの結果を継続的に改善するために役立つ経験的アプローチです。組織が価値を提供する能力を向上させ、戦略的ゴールに向けた道筋を模索するための経験主義に基づくフレームワークで、Scrum.orgによって考案されたものです。
セッションの提案するために書いたポンチ絵:
このセッションで取り扱わないこと:
- 正解・正答(考察セッションです。正解は聞いていただき、実践の中で見つけてください)
- プロダクトバックログの作り方
- エビデンスベースマネジメント(EBM)の自体の詳細解説
-
keyboard_arrow_down
Kazuhide Inano - あなたのSprint Goalは、機能してますか?
20 Mins
Talk
Beginner
スクラム実践者のみなさんこんにちは。
唐突ですがタイトルのとおり、ひとつ質問です。「あなたのSprint Goalは、機能してますか?」
さて、どんな答えが返ってくるのでしょう。「何それ?」「まだ活用できてないなぁ」「一応設定してるけどね」「当たり前じゃん」などなど、いろいろありそうです。
そもそもですが、スプリントゴール自体は過去のスクラムガイドでも記述されており特に目新しいものではありません。ただスクラムガイドがアップデートされるに伴い、より強調されてきているように見えます。そしてスクラムガイド2020においては作成物に付随するものとしてではなく、「スプリントの価値・目的を表すステートメント」や「スプリントバックログの確約(コミットメント)」として明確な位置付けがされています。
私は外部のアジャイルコーチとして今までいろんなスクラムチームに関わってきました。その経験の中で感じていることとして、スプリントゴールの扱いに苦慮しているチームが多かったということが挙げられます。みなさんはいかがですかね?
そこで、このセッションでは今まで私が見て来たスプリントゴールをケーススタディとしつつ、意義や効果あるいは実際に活用するための勘所はどこかを整理・深堀りし、スクラムチームの活動により一層の効果をもたらす「機能するスプリントゴール」とはどのようなものかを探求してみます。
-
keyboard_arrow_down
Hiroyuki Ito - 社内アジャイルコーチの卒論: 9年間の多くのしくじりと、いくばくかの成功を添えて/Messages from Ex-Internal Agile Coach
45 Mins
Talk
Intermediate
English follows Japanese.
私は2013年から、自社サービスを展開する事業会社で、社内アジャイルコーチとして活動してきました。
チームビルディングから、開発生産性向上のための(テスト自動化・DevOpsなどの)技術支援、新規プロダクトの共創、さらには経営層を巻き込んだ組織改革と、活動範囲は多岐に渡りました。そして、多くの失敗と、いくつかの成功とを重ねてきました。
この度、社内アジャイルコーチを辞めるにあたり、改めてこれまでの活動結果およびそれらの自分なりの分析結果とを整理し、社内/外のアジャイルコーチ、および同世代/次代のアジャイル実践者へ提供することが、自分を育ててくれたアジャイルコミュニティへの貢献になるのでは?との考えに至りました。
そこで当セッションでは、特に事業会社の社内アジャイルコーチというコンテキストで、自身が悩み、試し、伝える価値があると判断したものを、特にチーム・技術・組織の3点から整理してお話しします。
I had worked as an internal Agile Coach in several internet service companies since 2013.
I had done a wide variety of activities such as team building, implementing technical foundations for enhancing developer productivity, founding totally new products, and leading organizational changes with the management. There were lots of failures, and some successes.
I convince that sharing ideas and knowledge earned through the experience of those my internal Agile coaching activities will contribute to the Agile community.
In this session, I will talk ideas and knowledge earned through my internal Agile coaching activities from 3 aspects like 1) team, 2) technology, and 3) organization.
-
45 Mins
Talk
Advanced
ぼくが所属している組織では、[email protected]を用いて大規模スクラムを運用しています。
本セッションでは、実践を踏まえた[email protected]の解説と、実際の運用の工夫や導入手順などをお話できればと思います。
[email protected] の取り組みは、2021年4月に2チームからスタートしました。その後2021年8月時点で3チームに拡張されています。
数あるスケーリングスクラムの中からあえてこの手法を選んだのには、将来的な拡張の可能性という理由がありました。
チーム初期の導入段階や、そこからチームが増えて拡張していく様子。MetaScrumなどで上位レイヤーをどのようにして巻き込んで整えていくか、など実際の運用の様子を紹介します。
RSGTが開催される2022年1月の時点では、今よりさらに練度をあげているか、もしくは失敗して撤退しているか。いずれにせよ価値のある情報が提供できると思うので、うまくいっているにせよ、いっていないにせよ赤裸々にお話できればと思っています。 -
keyboard_arrow_down
Yuichi Tsunematsu - アジャイルに向き合うソフトウェア開発の技術面 "ライトウィング" / Technical aspects of software development towards agile
45 Mins
Talk
Intermediate
アジャイル・スクラムに関するカンファレンスプロポーザルは『「気がついたこと」「心構え」「事例」に関する話が多い』と感じています。たまに見かける技術の話であっても「テスト駆動開発」「モブプログラミング」「DevOps」ぐらいのざっくり粒度、またはそれらを取り入れるときの心構え的なものではないでしょうか?
アジャイルのゴールを実現するにはチーム環境だけでなく、開発環境も必要なはずです。もっと真正面から技術面のトピック・取り組みを取り上げ、もっと良い知見を広く探究していきませんか? Retty株式会社での事例を紹介することで、アジャイルなソフトウェア開発を支える技術面の取り組み水準を底上げしたいと思っております。
---
In order to realize the goals of Agile, we need to enrich not only the team environment, but also the technical side. We would like to cover topics and initiatives on the technical side more head-on. By introducing case studies at Retty Inc., I hope to raise the level of technical efforts to support agile software development.
-
keyboard_arrow_down
Takao Oyobe - アジャイル開発のミライ
20 Mins
Talk
Advanced
2001年にアジャイルソフトウェア開発宣言が世に出てから約20年の月日が経ちました。
15th State of Agile Reportに寄ると、ソフトウェア開発チーム内でのアジャイルの採用が大幅に増加し、 2020年の37%から2021には86%にまで増加したそうです。マイノリティだったアジャイル開発は、ソフトウェア開発のスタンダードになりつつあります。実際にここ数年で企業から出ている求人を見ても、アジャイル開発やスクラムに由来する職種の名前をたくさん見かけるようになりました。
ところで、
5年後、10年後、20年後もアジャイル開発はアジャイル開発なのでしょうか。
5年後、10年後、20年後も私たちはアジャイル開発に携わっているのでしょうか。もちろん目の前の仕事やプロダクトやチームのことを考えることも大切ですが、たまには少し未来のことを考えてみることも多角的な視点をもつという意味で大切なことです。
私は、10年以上、企業内でエンジニアとしてチームの中でアジャイル開発を実践し続けてきました。その中でSilver Bullet Clubというチームを結成し、2019年にはチーム転職をして企業を越えていまもなおチームで活動を続けています。また、パラレルワークで、さまざまな組織やチームを支援するアジャイルコーチもしています。
そんな自分が、さまざまな経験を経た現在アジャイル開発をどう捉えていて、アジャイル開発のミライをどう見ているのかについてお話してみます。
未来が実際にどうなるかは誰にもわかりませんが、未来をソウゾウすることは誰にでもできます。
アジャイル開発の未来がどうなるのか想像を膨らませながら、自分たちの未来をどのように創造していくのか一緒に考えてみませんか? -
keyboard_arrow_down
kyon _mm / neno neno - Extreme Small Patterns -チームを100倍理解する方法-
45 Mins
Talk
Intermediate
みなさんの周りに「生き生きとした繰り返しあらわれる構造」はありますか?
RSGTをはじめとするカンファレンス、書籍、ブログ、Wiki、コミュニティ、チーム、会社、学校。様々な場所でおたがいの知見が共有され議論され、モチベーションをあげて現場にむきあうということをしてきました。そのなかでいくつもの工夫、プラクティス、パタンを発見し、共有し、教えてもらい、試してみて、試されてみてということの連続で徐々に自分達の実力があがっていることを実感し、またエンゲージメントの高い状態を保てていることにも気付きました。
そこからアジャイルコーチをして気付いたことがあります。あまりにも形式知と現場での導入にギャップがあることです。それゆえにアジャイルコーチとして仕事があるわけですが、これはアジャイルコーチによるアジャイル実践知の独占ではないでしょうか。。。パタンはデザインの民主化であり、アジャイルはプログラマーの復権という側面がありました。ですが、現在のスクラム界隈、アジャイル界隈は元の理念から遠い場所にいるのではないだろうか。。。そんなことを思うようになりました。
そして、47機関はパタンランゲージとむきあうようになりました。アジャイルコーチとして活躍している自分を、アジャイルチームとして活躍している自分達を、一度リセットするためにです。いまこそソフトウェア工学を、コンサルティングを、コーチングを、ナレッジ共有を変えたいと。
その一端として、パタンランゲージの解像度を極限にまで高くすることにしました。わたしたちのパタンは数百を超え、非常に繊細で柔軟で美しくその形を表してくれるようになりました。パタンにはヒエラルキーがあり、その大きさは様々です。
アジャイル開発で共有されているパタンやプラクティスのおおくは10分から60分程度の活動をまとめたものがおおくみられます。47機関ではその大きさだけではなく、6秒単位までのパタンを発見し、自分たちの振舞いを、チームをデザインし、実践するようになりました。600秒単位でしかアドバイス、共有、フィードバックできなかった私達は6秒単位で自分たちについて考えられるようになりました。
このような取り組みをへたことで、アレグザンダーが提唱している空間に無数に存在する生命構造を、調和するということを徐々に理解でき、私達がさまざまなものとつながっていることを理解し、実践できるようになりました。
みなさんの周りに「生き生きとした繰り返しあらわれる構造」はありますか?
アジャイル開発はその一部にすぎません。47機関がチームを100倍理解できるようになったその経緯、事例、そしてみなさんにオススメのはじめかたを紹介しようとおもいます。
-
keyboard_arrow_down
フーリー & カエリ― / Kazuki Mori / Takahiro Kaneyama - フリカエリ星人との邂逅 ~ふりかえりのお道具箱&お悩み相談~
フーリー & カエリ―ふりかえり広報官F.R.O.G.Kazuki Moriふりかえり&Miroの黄色いエバンジェリスト野村総合研究所Takahiro Kaneyamaスクラムマスター、PMO野村総合研究所schedule 1 year ago
45 Mins
Talk
Beginner
セッションのやりとりはMiroを使うぞ!
https://miro.com/app/board/uXjVOYf05MM=/
よぉ人類!はじめまして。我々はフリカエリ星人である。我らが星では「ふりかえりエネルギー」が発展のために必要である。
そんな中、遠く離れた星で「ふりかえりエネルギー」が近年増大しつつあるのをキャッチした。それが地球だ。私たちはふりかえりエネルギーの増加を図るために、地球へ向かっている。到着予定日は、地球で言う2022年1月5日―そう、RSGT2022だ。地球の同志とは、フリカエリ星との初邂逅となるこの喜ばしい日に、ふりかえりに関する話をみんなで情報共有したいと思っている。
我々からは、地球の同志にふりかえりに関するTIPS集を紹介する。
ふりかえりをするとハマるポイント、新しい発見につながるヒント、オンラインでのコミュニケーション、手法。
これらのTIPSは、我々フリカエリ星で複数の仲間たちから収集する、新鮮でかつ実体験に基づくものばかりだ。地球の同志からは、ふりかえりの悩みをその場で収集したい。その場で我々の知恵を授けたいと思う。地球人同士でDiscordやMiroなる機器を用いて情報を交換すれば、より大きな「ふりかえりエネルギー」が生まれるはずだ。
それでは、同志に会える日を楽しみにしている。
-
keyboard_arrow_down
Yosuke Matsuura - チームのエンゲージメントを高め成果に貢献する段取り術とワークショップ開催のコツ
20 Mins
Talk
Beginner
オンライン環境が当たり前になってきて、チームのメンバー間の相互理解や共通認識を形成するニーズが高まっています。
そのニーズに応えた社内ワークショップを開催後、口コミで依頼が急増しました。
背景には、チームのエンゲージメント(共感して、自主的に行動する)を高め、成果に貢献する「段取り」が良かったと考察しています。本セッションでは、まずエンゲージメントとは何か、成果に貢献する段取りとは何かについて説明します。
それに加えて、チームのエンゲージメントを高める3つの方法を事例交えて紹介します。
そして、エンゲージメントを妨げるものやワークショップを成功させるための開催のコツも解説致します。チームのエンゲージメントを高め、成果につなげていく活動のヒントや材料にしていただければと思います。
-
keyboard_arrow_down
Toshiharu Akimoto - 人と人との関係性全体をそのままコーチングするシステムコーチング体験セッション
100 Mins
Workshop
Intermediate
チームの中にある個々人をそれぞれコーチングすることと、チーム全体の関係性をコーチングすることには大きな違いがあります。
個々に1on1したり対話するわけではなく、そのメンバを全体性として扱う方法をシステムコーチングというやり方を通して学び、感じてみたいと思います。※本セッションは現地会場のみの参加型セッションとして開催します。参加人数には限りがあります。
オンライン参加の方や人数制限で参加できなかったりした方で、興味をもたれたり、独自に開催して欲しいなどのご要望などあれば相談できるかもしれないので、諦めずにお気軽に一度ご連絡ください。---
本セッションは参加者のみなさん自身が システムコーチング® を実施・提供できるようにトレーニングすること目的とするものではありません。体験セッションを通じてよりシステムコーチング®に馴染みを持ってもらうことを目的としています。
トレーニングを受けたい方は CRR Global Japan へどうぞ !!以下のものは、CRR Global Japan 合同会社の登録商標です。 http://www.crrglobaljapan.com
システムコーチング®
関係性システム™ -
keyboard_arrow_down
Kazuki Mori / Ikuo Odanaka - 今だからこその「いちばんやさしいKPTガイドブック」
Kazuki Moriふりかえり&Miroの黄色いエバンジェリスト野村総合研究所Ikuo OdanakaVP of EngineeringNAVITIME JAPAN Co., Ltd.schedule 1 year ago
20 Mins
Talk
Beginner
みなさん、KPT(けぷと)はご存じですか?きっと、名前を聞いたことや、一度はやったことがありますよね。
2021年9月、「KPT」のやり方・あり方が、Twitterを賑わせました。Twitterの反応を見るとわかるように、「KPTがうまくいかない」という声はたくさん耳にします。
でも、それはKPTだからなのでしょうか。
そのKPTのやりかたは正しいのでしょうか。
KPTとは本来、どのような方法なのでしょうか。KPTは有名な手法です。だからこそ、聞きかじりで知ったやり方や、深く調べずに出てきたやり方で、なんとなーく行ってしまうケースも少なくありません。
私たちもKPTにうまくいかないという経験をしてきました。
そこからいろんな現場を経て、多くの人が「うまくいかないんだよねー」と言うKPTでも、うまくいくポイントがあることがわかりました。ポイントをおさえておけば、KPTというステキな道具を扱いやすくなるんです。
これだけ日本中に普及したということは、KPTにはいいところがあるからなんです。今だからこそ、KPTを再訪していく。
みなさんに改めてKPTの良さを伝え、KPTを効果的に行う方法をいちばんやさしくガイドします。
-
keyboard_arrow_down
Akihiro Kosako - 組織の崩壊と再生、その中で何を考え、感じたのか。そして本当に必要だったもの
45 Mins
Talk
Intermediate
Rettyのエンジニア組織は、2017年頃崩壊の危機にあった時期があります。
明確な船頭、責任者がいない中で停滞感が広がりなにもできないまま徐々に退職者が増えていくというサイクルに陥っていました。
そこから数年をかけて小さな取り組みを徐々に広げ、改善をかさね今では離職率も大幅に下がり、エンジニア組織だけではなく開発組織全体にアジャイルな思想が広がりつつあります。その過程はもちろん簡単なものではなく、多くの失敗や無力感を感じたことも数え切れないほどあります。
この過程のなかで自分が感じたこと、考えていたこと、表には出せなかったことなどを赤裸々にお話できればと思います。
-
keyboard_arrow_down
Ikuo Odanaka - IからWeへ〜代謝するスクラムチームのオンボード戦略〜
20 Mins
Talk
Intermediate
皆さん、チームに新しいメンバーがジョインする際(もしくは自分自身が新しいチームにジョインする際)、オンボーディングに手間取った経験はありませんか?
異なるバックグラウンドを持つ人間が集まり、一つのチームになるのは簡単なことではありません。そして、一度できあがったチームに新しく人がジョインし、新たにチームとしてまとまっていくことはさらに難しいことです。We(私たち)としてまとまっているところに、I(私)がやってくる。やってきたことも価値観も異なり、両者の間にまだ信頼関係はありません。新しい価値観が入り込むことで、もしかしたらまとまっていたWeもバラバラになってしまうかもしれない。
もう一度いいます。一度できあがったチームに新しく人がジョインし、新たにチームとしてまとまっていくことは難しいことです。
チームメンバーはなるべく固定したほうがよいー。それは一つの真実でしょう。しかし、現実には異動や転職など様々な理由でチームは代謝していきます。
そしてチームが代謝するということは新しい風が入るということでもあり、うまくオンボーディングを設計することでチームは人の入れ替わりをポジティブなものとして受け入れられるようになります。私のチームには毎年、新卒採用の方が配属されます。期中に異動してくる人もいます。新しい風を受け、ときには飛躍しときには失敗しながら自分たちなりの
オンボーディング・パターンが形成されてきました。このプロポーザルではそのパターンが形成されていった過程、そしてパターンがもたらす効果について
話したいと考えています。 -
keyboard_arrow_down
Keita Watanabe / Toshihide Hasegawa / Yusuke Shiokawa - プロダクトオーナーの武器になる!意思決定の方法論と事例紹介
Keita Watanabeチーム設計師 / アジャイルコーチ野村総合研究所Toshihide HasegawaAgile Coach / Scrum Master / Tech LeadNomura Research Institute, Ltd.Yusuke ShiokawaSenior Systems ConsultantNomura Research Institute, Ltd.schedule 1 year ago
45 Mins
Talk
Intermediate
プロダクトオーナーの仕事は意思決定であると言っても過言ではないかもしれません。
しかし、その意思決定についての体系的な知識や方法論については注目度が低いように感じています。
より良い意思決定ができるのであれば、より良い価値をユーザに届けることもできるのではないでしょうか?本セッションでは、そんな意思決定の方法論、特に「ディシジョンマネジメント」をプロダクトオーナー支援に活用した事例をご紹介します。
案件選定やプロダクトの戦略を考える際にはもちろん、プロジェクトのリスクの洗い出しにも、開発プロセスにだって意思決定は必要です。
意思決定とは何か、その意思決定という武器をどう現場で使うのかをお伝えできればと思います。 -
keyboard_arrow_down
Imai Takaaki - エゴイズムとの戦い
20 Mins
Talk
Intermediate
アジャイルと出会って4年が経ちました。
初めてそれらを知った時は衝撃的で、自分たちの開発もこれをやれば全て良くなるぞ!と意気込んで、早く持ち帰って試したい気持ちに駆られたのを覚えています。
最初は真似事のように始めて、全然上手く進まずグルグルと考え込むうちに少しずつ理解も深まっていって、コミュニティにも参加するようになり、気づけばこめり込んでいました。
アジャイルもスクラムも、難しいけどとても良いものだという気持ちはずっと変わらずに、こんなに良いものなんだからどんどん広めよう、良くなっていくはずだ、という想いで、いろんな部署に話を聞かせ、自分が関わるプロジェクトには出来る限りのプラクティスを適用して、とにかく推進のために動いていました。
上手くいかないことがほとんどでしたが、どうやったら分かってもらえるだろう、どうやったらこの必要性を理解してもらえるだろうと、自分のやっていることが正しいということを微塵も疑わず、間違っているのはそれを受け入れない方だとさえ思っていました。
ある時、自分の所属する部署で激しい衝突がおきました。私はその渦中にいて、これまでの進め方や考え方についても意見が飛び交い、それをきっかけに自分のやり方に疑問を抱くようになりました。
自分が良いと思っていることは、本当に正しいと言えるのだろうか。自分がそうしたいだけで、この考え方を突き通すことはただのエゴなんじゃないか。
そう思うようになり、望まれない限りは自ら推し進めることは少なくなりました。
しばらくして、それでもやっぱりアジャイルであるべきだという気持ちが漏れ出てしまっていた私に、仲間からいくつかのフィードバックがありました。
「組織の取り巻く環境や今の状況をもっと深く観察してみてはどうか」
「それぞれの行動や考えの背景をもっと考えたほうがいいのではないか」
それまで自分に欠落していたものに気づいた私は、今までとは違うやり方を探して改善に取り組む決意をしました。
私は今もアジャイル、スクラムはとても良いものだと思っています。
だからこそ、エゴで終わらせるのは勿体無い。
そんな気づきを共有します。
-
keyboard_arrow_down
Kazuhiro Niwaya - 凡人スクラムマスターでも価値を出せる「自分オリジナルの場」の見つけ方
20 Mins
Talk
Beginner
カンファレンスにはスクラムの「達人」ばかりで凡人の自分は話を聞いてばかりで何もできない。
そんな風に思っていました。
ただ、自分はスクラムが好きなのでもっと多くの人にスクラムを広めたいと思いながらキャリアを歩んできました。
そんな中でふと気づいた「スクラム×〇〇」の掛け合わせ。
スクラムのカンファレンスの中では凡人スクラムマスターな自分でも、スクラムを語ることで価値を出せる場を見つけました。
スクラムが好きだけど達人には自分はなれない、そう落ち込んでいる人を勇気づけられるセッションです。