アジャイルなアナリストの道具箱:『概念マップ』で要件のバグを見つけよう!
ソフトウェア開発でありがちな以下のような問題に対処するために使える『概念マップ』についてお話します。
- ビジネスドメインの理解がむずかしい
- 要件定義書の品質の低い
- 現行システムの要件がわからない
スピーカーである私は、札幌にUターンした2014年以降、業務用ソフトウェア開発の要件定義を中心に仕事をしてきました。なので、要件定義について書かれている書籍は片っ端から読みあさりましたが、説明されている方法はどれも重くてアジャイル向きではなく悩んでいました。そんな中、軽量で気に入ったツールの1つが『概念マップ』です。
このツール1つですべてカバーできるわけではありませんが、ビジネス分析/要件定義初心者の方にはお役に立つと思います。
Outline/Structure of the Talk
- 導入
- 気がついたら要件定義が仕事だった
- アジャイルサムライでいう『アナリスト』
- "概念マップ"は気に入っている道具の1つ
- 概念マップについて
- なにそれ?
- どう描くの?
- まずは最低限の要素に絞る
- いつ使うの?
- ドメインの理解
- 要件定義の検証
- 既存or開発中システムの分析
- etc..
- 実例
- ケース1:画面で語る要件定義は多重度が不明だった
- PoC案件の実装を頼まれた
- 要件定義は終わっているはずだったが画面のスケッチに不整合を発見
- 概念を整理すると‥
- ケース2:重複画面だらけの現行システムを踏襲したくなかった
- 現行のタスク指向で設計されたシステムは大量の画面で構成されていた
- 次期シスは『現行踏襲』が要望だが、作り直したくない
- 概念を整理すると‥
- ケース1:画面で語る要件定義は多重度が不明だった
- まとめ
Learning Outcome
概念マップの概要と使いどころを知ることができる
Target Audience
ビジネス側の方から開発側の方まで(analyst, dev, PO, PdM, etc..)
Prerequisites for Attendees
分析初心者の方
schedule Submitted 1 year ago
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Kei Nakahara - 老舗メーカーにみんなでアジャイルを導入してみました ~「俺がやる!」から「みんなでやる!」に至るまで~
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既存の組織体系やマインドが色濃く残る老舗メーカーで、健全なソフトウェア開発を実現できるよう全社的にアジャイルや要求開発の導入を推進してきました。
2016年に、ほぼ私一人で始めた活動ですが、今では20名を超えるコーチングチームを組織するに至りました。
一部の活動は私の手を離れ、完全に社内コミュニティを主体に運営されています。
さらに、毎年開催している社内のアジャイルカンファレンスは、17年時点は約450名ほどの参加者だったのが20年には倍の約900名にまで増えました。
さらにさらに、私が支援した社内のサービス開発チームが、SFOにプロポーザルを出すに迄いたりました。ここに至るまで経緯や具体的な施策、現在直面している困難と課題についてお話しさせて頂きます。
現在の途中経過ではありますが、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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Yukio Okajima - 成功と失敗に学ぶアジャイル受託開発の極意
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特にこの数年、日本の受託開発でもアジャイル手法が普及してきている実感はあります。しかし一方、アジャイル受託開発を、日々の当たり前として定着させる難しさも見えてきました。「顧客との関係」「メンバーの育成」「事業の成長」、これらはそれぞれ長い目で取り組む必要があり、かつ相互にトレードオフを含む適応的な課題でもあります。
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このセッションでは、受託アジャイル開発を生業とする私たちが、成功や失敗の体験を分析することでたどり着いた「アジャイル開発の組織定着に向けた一つの型」を提示させていただきます。私の立場上、どうしても受注側の視点がメインとなってしまいますが、発注側の方にとっても、ヒントになることは多いかと思います。
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Tsukasa Yokoyama / koichi yanagimoto - 俺たちのDiRT - 継続的な訓練と振り返りで障害対応力をUPしよう
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私達は、楽天グループ内の様々なサービスから利用されるプラットフォーム系サービスを幾つか担当しており高いSLAが期待されています。
そのため万が一システム障害が発生した場合、迅速な原因追求と復旧作業が必要となります。
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そこで、私達はDiRT(Disaster Recovery Training)と呼ばれるプラクティスを参考にし、定期的にStaging環境で擬似的な障害を発生させObservabilityの改善や、レポーティングまで含めたプロセスの見直し、モニタリングツールやシステムそのものの改善を行うため(障害訓練→振り返り→対策実施)を繰り返しています。
今回は我々の活動についてご紹介させていただきます。
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Shusuke Fujii - コロナ禍における宿泊業の苦闘~ピンチをチャンスに変えた開発戦略
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星野リゾートでは、企業の発展とともに、開発の内製化の促進を進めており、海外展開など次の局面を迎えていた。
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もちろん、星野リゾートも例外ではなく、今後にむけた開発は全て白紙になるだけでなく、事業の継続も危ぶまれる状況に陥った。そのような状況から、以下にして組織が同じ方向を目指し、短期間でリリースする体制を作り上げることで、危機的状況を脱し、飛躍できたのかをお話します。
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Hiromi Morikawa - 創業145年の日系大企業でのアジャイルへの挑戦
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145年の歴史を持つ大日本印刷株式会社。
時代の変化に適応し、印刷という名前からは想像できないほど、ものからシステム、SI案件から自社事業まで幅広いものづくりを行っています。そんななかで新規事業のシステム開発を担う、たった5人のスクラムチームからはじまり、
現在では会社全体になかまができ、外部コーチの力を借りながらアジャイル推進を行うまでになりました。
新規事業の開発チームしかいなかった状況から、プラットフォーム開発や受託開発での検討の話題にもなっています。
当初は1チームしかなかった開発チーム。チームと人材は徐々に増え、会社としての取り組みが加速しています。開発チーム内での実践から「アジャイル推進」へ役割を変え、
どのようになかまを作りムーブメントを広げていったのか、大企業内で推進に向き合ってきたなかでの工夫や苦労をお伝えできればと思います。大きな組織のなかで試行錯誤している事例のひとつが、みなさんの参考になれば幸いです。
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Hiroshi KURABAYASHI - ベトナムでやり直すソフトウェア開発
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ベトナムでは COVID-19 が世界的に流行する以前より、日系企業のオフショア開発の縮小・撤退が散見されるようになってきました。ベトナム経済の継続的なえげつない高度成長により(コロナ禍でもGDPプラス成長)、コスト上昇が著しいのは事実です。コスト、品質、そのバランスなど悩みどころはたくさんあります。
ベトナムの開発では日系企業の場合、基本的には、通訳を通じての日本語もしくは直接英語でやり取りを行いますが、
言葉が通じることと、話しが通じることは違います。
要件を正しく伝える・相手の言いたいことを正しく理解する。ごく基本的で大切なことですが、特に国を超える場合、思考の背景にあるコンテキスト(カルチャー)を理解することが重要です。お互いが。
私は2014年12月からおよそ6年半、
- ハノイ、ホーチミン
- 案件を出す側・受ける側
- 保守運営案件、新規案件、自社開発案件
- ラボ型開発、受託開発
- エンジニアがいるクライアント、いないクライアント
など様々な組み合わせで、PM、エンジニア、人事、経営などの立場でベトナムに関わってきました。
Made in Vietnam のソフトウェア開発を世界品質にすべく活動するなか、試行錯誤してきたこれまでの取り組み、現在の取り組みをシェアしたいと思います。
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Shota Suzuki - 商用車メーカーの内製DXスクラムチーム奮闘記 ~スクラムブルーからの脱却と成長~
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不安が募る船出でしたが、パートナー会社(NEC)によるコーチング・共同開発などの取り組みを通じて、習熟と改善を繰り返してきました。
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スクラムの世界に足を踏み入れたばかりの「よちよちチーム」ですが、私たちなりの創意工夫が皆さんの参考になれば幸いです。