2日目のKeynoteスピーカーであり、世界的なアジャイルコーチでもあるLyssaの書籍『Coaching Agile Teams』は素晴らしい知恵の宝庫であるものの、その量と深さに圧倒されてしまいます。
カルチャー,マインドセットの変革 、組織構造の改革、マネジメント,リーダーシップ層の抵抗など(The State of Agile Coaching Report 2022より)とあるように、世の中のアジャイルコーチは日夜、様々な困難の中に立ち続けています。
同書にはこうした困難を克服するためのヒントがたくさん紹介されおり、その証拠に、2010年5月の刊行以来、10年以上経った今でも版元上位50位以内の売上を誇っています。
本セッションでは、同書の翻訳に携わるメンバーが書籍の中からアジャイルコーチになる、あるいはスキルを磨くのに使える、お気に入りのワークショップ、スキル等を実際の活用事例を踏まえて紹介します。
一例として、11章「アジャイルコーチの失敗、回復、成功モード」。
「アジャイルコーチも当然ながら失敗します。私がミスをしたのはチームの決断がシステム障害を起こす可能性があったときに、コーチとしてではなく、シニアメンバーとして全部を取り仕切って解決してしまいまったことです。この振る舞いは事態を解決したが、やり方としてアジャイルコーチといっていいのか疑問をかかえて過ごすことになりました。Lyssaが紹介していた失敗モードの"エキスパート"を参照した時、すっと憑物が落ちたようにアレは失敗だったんだと整理とふりかえりができ、次に進むことができました」 といった形で、それぞれの体験と本書から学べる気づきなどを紹介するセッションになります。