既存のプロセスから脱却し、スクラムを導入するにあたって、皆さんはどういうところで躓きましたか?
プロセスをしっかり説明して、フレームワークどおりに開発を進めていったはずが、いつの間にか上手く回らなくなり崩壊してしまったという話を、他の現場で働いていたスクラムマスターの経験談として、これまでに何度か聞いてきました。
今の現場では、LeSSスクラムを導入するにあたり、2020年から約1年ほどの準備期間を設けて、スクラムの説明会や体制づくりを進めてきました。
しかし2021年の1月から立ち上がったスクラムチームは、最初の半年ほどの間は、スクラムイベントに価値が見いだせなかったり、今までのやり方に引っ張られたミニウォーターフォールのような開発が行われていました。
スクラムマスターも、なんとかルールを明文化したり、わかりにくいプロセスを改善するなどの取り組みを試みましたが、どうにも理想の開発に近づきません…。ですが、しばらく観察するうちに、無理にルールに当てはめることではなく、まずはメンバーが自己管理していくのを阻害する要因を、対話によって個別に取り除いていくことをしてみようと考えました。
今回は、スクラム導入前および導入後に実際にやってきた、スクラムマスターとチームの対話についてをお話させていただこうと思います。