スウォーミングとは、ソフトウェア開発の文脈では 1 つの問題やタスクを皆で群がって解決するという意味合いになります。私が所属しているスクラムチームでは、最も優先順位が高いタスクを最速で完了させることを目的にスウォーミングを実施しています。
スウォーミングの手段の1つにモブプログラミングがあります。私たちのチームも結成当初は、フロー効率最大化のためモブプログラミングで1つのタスクに群がっていました。しかし、開発が進みタスクの不確実性が下がってくると、開発メンバーは「フロー効率重視の開発スタイルを維持したままリソース効率を高めていきたい」と考えるようになりました。
そこで、Swarming: One-Piece Continuous Flow** のキャプテンの仕組みを参考に、ソロプログラミングを主とした開発でもフロー効率が下がらない方法を編み出し、チームに適用しました。私たちはこの仕組みをキャプテン制度と名付けて運用しています。
本セッションでは、スクラムチームで実践しているスウォーミングの紹介、キャプテン制度の策定の背景、得られた効果についてお話ししたいと思います。また、私自身スクラムマスターとエンジニアを兼務している立場であるため、スクラムマスター、エンジニアそれぞれの立場で、キャプテン制度を運用してみた所感についても共有させていただきたいと思います。