昨年のDevOpsDays Tokyo 2022で、私達は「ファクトから始めるカイゼンアプローチ ~「LeanとDevOpsの科学」を実践して~」という発表をさせて頂きました。今回は、Four Keysの計測事例を含めたその後の発表となります。
我々は、Four keysの計測によって開発組織のパフォーマンスを可視化しました。そこに加え、開発組織のあらゆる材料を可視化し、状況把握や課題発見を助け、事業の成長とプロダクト開発の相関関係を見出すためプロダクトアウトカムを定量的に計測するステップに進んでいます。
具体的には、アウトカム定量化の手がかりとしてEvidenced Based Management(EBM)が有効だと考えました。EBMでは、ビジネス価値を高めるために4つの重要価値領域に該当する指標を定め、プロダクトゴール達成のための実験のループを回すことを提唱しています。
EBMの重要価値領域とは以下の4つで、これらの領域は相互に影響を及ぼしています。
- 現在の価値(CV)
- 未実現の価値(UV)
- 市場に出すまでの時間(T2M)
- イノベーションの能力(A2I)

上図は「エビデンスベースドマネジメントガイド(日本語翻訳版)」より引用
https://www.servantworks.co.jp/resources/evidence-based-management-guide-japanese/
また、現在の価値(CV)と未実現の価値(UV)を定量的に可視化することで、真のプロダクトの価値が見えると言われています。
そのため、プロダクトマネージャー・ビジネス企画などプロダクトの価値について深く考えているメンバーにヒアリングを実施し、定量化できる要素を洗い出しました。
上記を踏まえ、本セッションでは、EBMを活用したアウトカム指標の可視化に関する取り組みについて発表したいと考えています。