かつて滝行をしていたころ、私たちにとって "線を引く" ことは息をすることより自然でした。
降ってくるタスクに感謝し "線を引き"
突然の思い付きにも動じず "線を引き直し"
過去の川からの鉄砲水によって "線が崩壊し"……。
そのたびに進捗を管理する立場の方々から、 "線が正しくないんじゃない?" "ちゃんと線引いてよ" と言われ続けてきました。
私たちはそれを真摯に受け止め、"線を引く" ことに時間を使いました。
若干タイトル詐欺なんですが、アジャイル開発をしている現在でも私たちは "線を引いて" います。
ただし、どの人にも "線引いてよ" と言われることはなくなりました。
"線を引いた" あとは、"うん、大体わかった"
"線を引きなおす" 時も、"いいね、変えていこう"
"線が崩壊した" 場合でも、"知ってるよ、進めていって"
ここを見ている方の大半は「タスクの優先順位決めが重要」という話をしても「知っとるわそんなん」となると思うので、
どのようにして "進捗を管理する方々" にアプローチしていったかを伝えていきます。
例えば以下のようなアプローチになります。
- タスク一覧を "進捗を管理する方々" が確認できるよう見える化した
- 見える化することで、飛び込みタスク等、優先順位が変わることを "進捗を管理する方々" に連絡しやすくなった
- 連絡しやすくなったことで、"進捗を管理する方々" がプロダクトの現状を認識しやすくなった
- 上記をチーム内全員で改善しつつ、より良くなるようにスクラムの基本に忠実に実行した
このようなアプローチをした結果、"進捗を管理する方々" の認識に大きな差がみられるようになりました。
そして、"進捗を管理する方々" は現在、"ステークホルダー" としてふるまっていただけるようになっています。
私たちが "線を引く" ことよりも優先すべき事項を見つけられたため、伴って有効に開発ができるようになりました。
製造業における "線を引く" 開発方針に対して、アジャイル開発のメスを入れることができたかと感じております。
もし "進捗を管理する方々" への対応に困っている方がいれば、このトークを聞いていただければと思います。