このセッションは、
DXやアジャイルを進めていきたいけど、なかなか進められていない、
日本の組織文化の中で悪戦苦闘している人たち向けの
銀行DXのセッションです。
ここでは、銀行DXの4年間の実際の取組を知ることができ、
教科書的な理想論や動きの早い今どきの組織の話とは違い、
ザ・日本企業・組織での取組であるので、自組織に持ち帰って現場で推進するための後押しにしやすいという特徴があります。
銀行組織、どういったイメージでしょうか?
古い、固い、つまらない、そういったイメージを持つ人が多いかと思います。
何を隠そう、私もそうでした。
実際に入社当初感じたのは、ザ・縦割り組織。
初対面でまず確認。役職は?何年入社?
出社したらまずは上席に挨拶。帰りももちろんご挨拶。
Webで入力したのに、なぜか同じ内容を紙に手書きでもう一度。え?!
堅実が一番!一番最初に挑戦?!いやいや、どこかに事例ができてからで…
上げればキリがないくらい昔ながらの日本の組織。
銀行の開発は?というと
外注オンリー。
大事なのは外注管理と、守りのIT。
すごい額とすごい年数の開発がいたって普通。
(ちょっと誇張気味ですが)さて、想像できるでしょうか?
そんな組織に内製アジャイル開発チームを立ち上げる物語。
はじめは4人からの小さな取り組みでした。
開発組織なのにエンジニアゼロ…
衝撃的なスタートではあったものの、幸いにも現在では開発メンバーも増え、内製開発できる状態にはなりました。
ただ、その活動もまだ社内の一部でやっていること。
全社的な取り組みには程遠い。(個人的な見解)
そんなもやもやと、野望を抱えながら地道な活動を続けてきました。
4年が経とうとした頃、組織にも小さな変化の兆しが。
自主的にスクラムマスターやプロダクトオーナーに興味を持ってくれる人がちらほら。
これまで、興味持ってくれそうな人に声をかけて勧誘していたのに、向こうから声をかけてくれる。
あれ、何か変わってきた?ウキウキしていると、
ここから社内にも怒涛の変化が。
これまで守り一辺倒だった既存のIT部門から、アジャイル開発やってみたいという取り組みをかわきりに、組織全体を見据えた小さなDX推進本部が立ち上がり、組織の重要案件での内製開発もスタート。
4年半を迎えた今、全社的な取り組みへと発展させる大きな組織改正がなされました。
大きなうねりが今後も続くことを期待しつつ、これまでを振り返ります。
2020年、2022年のRSGTでは現場のスクラムマスター目線での取組を話してきましたが、
今回は、チームをマネジメントする立場の人間が取り組んできたこと、考えてきたことをお話します。
同じ内容の話でも目線が違うことにより違った気づきが得られると思います。
まだまだ成長段階で、すごい人達がすごいことをやったという話ではありませんが、
レガシーの代表とも言えるような
銀行が挑戦しているのだから、自分たちもできるはず!
そういったことを感じてもらえるようなセッションにできればと思います。