大企業でアジャイル開発を取り入れている皆さん、こういったことはありませんか?
「ミニマムで価値検証したいのに、でかいシステムを開発することになってしまった」「期日までに必ずすべての機能をリリースしないといけない」「方向転換したいけど、沢山投資したため後戻りできない」
・・・
ドキっとした方、心当たりのある方、いらっしゃるのではないでしょうか。私は多々ありました。
創業145年の大日本印刷では7年前からアジャイル開発を取り入れ、数々のプロダクトを開発しています。
私は6年前に入社し、そこからずっとアジャイル開発をしているのですが、そのすべてがソフトウェア開発フェーズからアジャイル開発を取り入れたものでした。
そのためなのか、開発者としてアサインされるタイミングですでに作るものがある程度決まっていて、それをどうシステム化してリリースするかをアジャイル開発で進めていく。
先にスケジュールも決まっていたため、
「本当にニーズあるの…?」「もっとミニマムで価値検証してからの方がいいのでは…?」
という不安があっても、とりあえず目の前の目標である「〇月までにシステムリリース」を達成することを優先してしまっていました。
無事リリースはできても、ユーザが想像よりも集まらず、すぐには投資金額を回収できるほどの利益も上がらない。
そして、売り上げが上がらないことから、スクラムチームを維持する予算が取れなくなってカイゼン活動もできなくなる・・・。
リリース後の立ち上がりが緩やかなのは新規事業では仕方ないことと思いつつ、開発者として良いプロダクト開発のためにできることはなかったのか?POにもっと寄り添えなかったのか?と、終わってから後悔することが多々ありました。
そういった経験から、
「うちの会社でミニマムで価値検証をどんどん実施してプロダクト開発をするには、アイディアを考え始める段階からアジャイルで進めた方が効果的なのでは?」
と考え、アジャイル未経験の企画部門メンバーと共に新規自社サービス開発を始めた結果、
「いかに企画書で伝えるか」から「あらゆるプロトは作れるだけ作ってみる!ユーザに聞いてみる!」
と、時には週8でヒアリングしてしまうくらい経験主義なマインドに変化するに至った、山あり谷ありの経験について詳しくお話しできればと思っています。